どうもnobです(^ω^)
ワゴンR MH23S
ブレーキが深い原因は、ちょっと珍しい修理事例でした。
記事最後にあります。
車検整備 各部修理
依頼事項
- 水温の上がりが遅い。
- ブレーキが深い
- ベルトなきがする
3点の修理依頼を受けました。
水温が上がらない
低水温のランプがなかなか消えない!
という内容です。
冷却水点検
水漏れなど無く吹き返し等もありません。
冷却水の色もキレイな状態。
推定原因は、サーモスタットの閉じ不良。
サーモスタットは、冷却水の温度調節してる部品です。車種により違いますが水温が85℃から100℃以内でバルブが開くような仕組みになってます。
規定の温度になるまではバルブは閉じています。
水温が上り規定の温度になるとバルブが開き水温を循環させて冷却します。
サーモスタットが開かないとオーバーヒート。
(水温が高くなり過ぎる)
閉じないとオーバークールになります。
(水温が低い状態、温度が上がらない)
今回は、サーモスタットが完全に閉じない状態になってました(・_・;
オーバーヒートはご存じの通りエンジンに深刻なダメージを与える為早急に修理が必要です。
一方でオーバークールは通常運転では何の問題もないですが水温が上がらないのでヒーター(暖房)が効かなくなります。
寒くなるこの季節になると辛いですよね。
サーモスタット交換
エアクリーナボックスを取り外すとサーモスタットがあるケースが見えます。
取り付けはウォーターホース3本とボルト3本です。
しかし周りのウォーターパイプやハーネスが邪魔してすんなり交換とはいきません💦
長いスタッドボルトを1本抜いて交換しました。
交換後は水温の上昇も早くなりヒーターの効きもバッチリです。
ウォーターポンプ交換
ウォーターポンプはボルト4本とパイプ2本取り外し脱着します。
パイプに付いてるOリングは新品へ交換です。
写真右側の中央の黒いプーリーがウォーターポンプ。
右写真が取り外した状態、エキマニが邪魔で右奥の一本が取り外し難いです💦
取り外したウォーターポンプ、見た目では分かりませんが回すとゴロゴロした
感触があります。
新品組みつけ後はこのような感じ。
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ファンベルト、エアコンベルトも新品へ交換しました。
全て組み付け後に冷却水を補充してエア抜きをします。
再度漏れがないか加圧テスターで点検しました。
交換した部分の冷却水漏れはなかったのですが、、、
冷却水リザーブタンクに亀裂があり漏れてました💦
タンク取り付けの凹み部分からじわじわと漏れてきます。
冷却水リザーブタンクも新品へ交換しました💦
次から次に漏れが発生するので追加整備が増えます(・_・;
冷却水リザーブタンクは加圧テストできないので目視で点検するしかなかったですね。
ウォーターポンプやサーモスタットなども走行10万キロを過ぎると壊れるリスクが高まるので異常が起こる前に交換しておきたいパーツですね(^^)
ディスクロータ、ディスクパット交換
ディスクパットとディスクロータが摩耗してるため交換します。
タイロッドエンドブーツ、ロアボールジョイントブーツ交換
簡単な作業なので途中経過は省略します(^^;)
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ブレーキが深い!
今回は、これが一番悩みました!
ブレーキペダルを踏みこむと半分くらいまでスーッと入りそこから
ブレーキが効き始める事象です。
俗にいうブレーキが深い現象。
ディスクパットの摩耗からの調整不良で深いだけだろう?
と思ってたのですがパット交換後も変わらず。
リアブレーキ調整とブレーキフルード交換しても状態は全く変化なし!
結論から言うと、
原因は、ABSハイドロリックユニットでした。
症状は、ブレーキラインにエアが混入したような感覚ですが、何度エア抜きしても
変わらない!
通常ブレーキが深い原因は、各部部品の摩耗や調整不良、ブレーキラインの
漏れやエア混入にあることがほとんどです。
マスタバックの下方に液漏れ後があったのでマスタバックとマスタシリンダー
両方中古品で交換しました、、、、が変化なし。
何か特殊なエア抜き方法があるのか??
困り果ててスズキディーラーの友人に聞いてみても
「いやー聞いたことないね~、普通にエア抜きすればエアは抜けるはず!」
とのことでした。
過去にそのような事例もない!との事。
私も整備歴30年ですが今までにこのような症状に出会ったことが
ありませんでした。
中古部品を疑い、マスタシリンダーの出口に蓋をしてみると
踏み込めなくなる! ということはもうその先にあるのはABS、HUのみ。
半信半疑で交換するにはあまりにも高額部品! 10万くらいします💦
たまたま中古で安くあったので交換してみました。
下の写真、メーカーにより名称は違いますがABSアクチュエーターです。
交換後エア抜きしてみると明らかに今までとはブレーキを踏んだ感触が
違います!
外部にブレーキフルード漏れは見当たらなかったけどABSハイドロユニット
の内部で圧力が抜けてしまうと言う事だったのでしょう。
ABS HU交換後はブレーキペダル踏み始めから制動力が上がり
カッチリとしたフィーリングに変わりました。
正常な状態に戻りました😄
ブレーキ関連のパーツほぼ全数交換してしまった結果になりましたが
無事に修理完了でき良かったです。
結果として修理に一週間以上かかってしまいお客さんには迷惑かけましたが
こちらとしては直って一安心したところです(;^_^A
交換したパーツ
- サーモスタット
- ウォーターポンプ
- LLC
- ファンベルト
- エアコンベルト
- フロントディスクパット、ローター
- タイロットエンドブーツ、ロアブーツ
- ブレーキマスター、ブースター(中古)
- ABSハイドロユニット(中古)
- 冷却水リザーブタンク
- エンジンオイル、エレメント
- スパークプラグ
- エアーエレメント
以上です。
新品部品使用なら24か月点検整備と合わせて30万円以上は楽にします。
中古部品でなるべく安く抑えましたが、それでも20万は超えました💦
最後に
整備経験30年と今までの経験を過信して予想外の異常個所を
見落としてしまったことに深く反省です😓
原因探求には時間をかけて的確な診断をすることが重要だと改めて
感じました。
今回はベテランスタッフやディーラーの方にも相談しながら
進めてきましたが、ABS、HUが原因でこのような症状になる事は
誰もが想像できなかったと思います。
長く整備の仕事をしてると時々不可解な修理がやってきます。
当たり前ですが、やみくもに部品交換しても直らない!という事です。
疑わしい部分を一つ一つ消していった結果今回はABSでした。
ワゴンRでこのような事例が確認できたと言うことは他車でも
起こりうる話だと思いますので頭の片隅に入れておいてください🤭
ブレーキが深い謎でした。
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